2010年 11月 13日
ある夫婦の話
結婚を決めたあるカップルがいました。そのカップルはお互いにお金がなくて、結婚式も満足にあげることができなかったそうです。
結婚後もしばらくは生活がきつくて、食事をするにもテーブルすらない状態。ミカン箱に風呂敷を敷いてそのうえで食事をして、食べ終わった食器は、そのミカン箱にしまっておく状態です。
夫のほうは、結婚指輪さえ買えなかったことをずーっと気にしていたそうです。妻のほうはそんなことさえ忘れていました。
時は経って50年後。どうにか人並みの生活をしてきた二人は、金婚式を迎えました。それを記念して3泊の国内旅行に出ます。
照れ屋の夫は、おそらく人生で最高のサプライズをその旅行で用意していました。
結婚記念日の前日の夜、そーっと妻にあるものを渡しました。
密かに旅行前に準備していた物。
それは、
「50年目の結婚指輪」
でした。
妻の指輪のサイズすら知らない夫は、東京に住んでいる長女に頼んでそれとなくサイズを聞きだし、「思い切り恥ずかしい」思いをしながら、指輪を購入したそうです。
指輪の内側には
「1960.11.12 K to A」
と刻まれています。
昨夜、無事に旅行から帰ってきた夫婦は、51年目の夫婦生活を淡々と続けています。
全く違う価値観と趣味の二人ですが、まだまだ仲良く、そして元気で、長生きしてほしいなと思います。
ともべ幼稚園<笠間市(旧友部町)> 高野哲也
冷え込みが厳しい今日この頃ですが、
心があったかくなりました。
おそらく、特別な夫婦なのではなく、どこにでもいるような夫婦なのだと思うのですが、息子ですら入れない世界があるようです。
父兄1号さんのコメントのおかげで、こちらこそ、心があったかくなりました。ありがとうございました。